2004年11月30日

No.9

本日の新入荷品は「文学のなかの文学」(?)、フランス文学を集めてみました。
例によりまして補足点をいくつか。

角川文庫のエミール・ゾラ「居酒屋」は斎藤一寛の訳ですが、戦前の「春陽堂文庫・世界名作文庫」も同じ人の訳ですね。

当店の在庫に春陽堂版があるので比べてみたところ、細かい表現がかなり違っていました。
別訳と考えて差し支えないでしょう。

新潮文庫のドリュオン「大家族」は全3部構成の「人間の終末あの第一部にあたります。昭和28年に第一部が出た後、第二部・第三部は数年にわたり近刊予告が出ていましたが、結局、未刊に終わりました。
同じく新潮文庫のエミール・ゾラ「ナナ」は上巻が昭和31年、下巻が3年後の34年に発行されているのも、ちょっと気になりますね。
この時期の新潮文庫には何かあったのでしょうか?

春陽堂文庫「ミュッセ小説集」は、戦後、同じ萩原厚生の訳で近代文庫からも出ています。
この2点が同一内容なのかどうかは確認できませんでした。

同じく春陽堂文庫のメリメ「チュルヂス伯爵夫人」は、岩波文庫「シャルル九世年代記」と同作品ですね。
訳はともに石川剛(岩波版は登志夫氏と共訳)。
岩波文庫版の「あとがき」に「旧訳に朱筆を入れ」とあるのが、この本のことか、昭和22年の酣鐙社版を指すのか、はわかりません。

本日の新入荷品から

阿蘭陀組曲・北方の歌
デュアメル、尾崎喜八訳
角川文庫


禁断の愛
ゾラ、山口俊臣訳
角川文庫


居酒屋(上下)
ゾラ、斎藤一寛訳
角川文庫


ナナ(上下)
ゾラ、川口篤・古賀照一訳
新潮文庫


大家族(上下)−人間の終末第一部
ドリュオン
新潮文庫


パリのクローディーヌ
コレット、関義訳
角川文庫


去りゆくクローディーヌ
コレット、安東次男訳
角川文庫


煩悩
ウジェーヌ・ダビ、山田弘訳
岩波文庫


北ホテル
ウジェーヌ・ダビ、岩田豊雄訳
角川文庫


ボードレール評論集(全3)
佐藤正彰訳
創元文庫


ボオドレエル伝
セシエ、ベルトオ、斎藤磯雄訳
改造文庫


ミュッセ小説集
萩原厚生訳
春陽堂文庫


チュルヂス伯爵夫人
メリメ、石川剛訳
春陽堂文庫


夢見るブゥルジョア娘(上下)
ドリュウ・ラ・ロッシェル
新潮文庫


反逆児
ラクルテル、青柳瑞穂訳
新潮文庫


シャルル・ブランシャール
フィリップ、吉江喬松訳
富山房百科文庫


バルザック・スタンダール小説について
大岡昇平訳
創元文庫


ヂェルミニイ・ラセルトゥウ
ゴンクウル兄弟、大西克和訳
岩波文庫


画商の想出(上下)
ヴォラール、小山敬三訳
創元文庫


芸術論
ドラクロア、植村鷹千代訳
創元文庫


ルノワルの追憶
梅原龍三郎
三笠文庫
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