2005年07月05日

No.13

フランス装の岩波文庫があることをご存じでしたか?
私は恥ずかしながら知りませんでした。
ジェブの「古代希臘文学総説」は、よくある本ですが、装幀がおなじみの岩波文庫とは全然違うので、初めて見たときは「???」でした。
中身は岩波文庫そのもので、奥付にも何の説明もないので、「手製本かな?」と思いましたが、裏表紙にはおなじみ岩波マークが刻印されているので、岩波書店が著者用に作ったものなのでしょう。
フランス装の「セオリー」通り、ページはアンカットです。

岩波文庫の特製本といえば、私の文庫仲間だった古書店・火守文庫さんが発掘した革装に金の背文字が押されたものもありました。こちらは斎藤茂吉校訂の「金塊和歌集」と「新選秀歌百首」でした。
特装本ついで−といってはなんですが、角川文庫の特装本も掲載しました。
一部の句集・歌集に限って、クロス装上製本カバー付き、著者の署名入りで少部数つくられたものですね。
こちらは数は少ないにしても、その存在はみなさん先刻ご承知でしょう。

2005/7/6追記
「フランス装の岩波文庫」ですが、高橋啓介氏の「珍本古書」に「岩波文庫の異装本」として載ってました。
ただし、「白い紙装」「アンカット」「裏表紙に壺型岩波の空押し」という特徴は一致するのですが、「普通の奥付はない」という点は異なります。当店所蔵の特装本は全く通常の奥付です。
高橋氏の紹介しているのはロマン・ロラン「ベートーヴェンの生涯」(昭和14年3月・20部)とブールジェ「弟子」(昭和16年1月・50部)の2点。
当店所蔵の「古代希臘文学総説」は昭和14年3月ですから、ほぼ同時期でも、何パターンかあったのでしょう。部数も恐らく同じ程度でしょう。

本日の新入荷品から


古代希臘文学総説
ジェブ、木下正路訳
フランス装の特装版岩波文庫


石田波郷句集
上製本カバ付の特装版角川文庫
石田波郷の毛筆句・署名入


新輯百鬼園俳句帖
内田百??
旺文社文庫


メァリ・バートン(上下)
ギャスケル夫人、北澤孝一訳
世界古典文庫


ピーター・パン
ジェームズ・バリ、宍戸儀一訳、硲伊之助挿絵
小山書店少年世界文庫


人形の家
イプセン、飯田豊二訳
新文社世界名著物語文庫
カバ付


薄倖の少女
ツルゲーネフ、衛藤利夫訳
新潮社ヱルテル叢書


ハックスレイ・エッセイ集(全2)
オルダス・ハックスレー 橋口稔・前川祐一訳
現代教養文庫


魔像
林不忘
第三次新潮文庫


頼山陽とその時代(全3)
中村真一郎
中公文庫


アンドロクリーズと獅子
バーナード・ショウ、市川又彦訳
角川文庫


ガザに盲いて(上下)
オルダス・ハックスレー、本多顯彰訳
新潮文庫


バラントレイ卿
スティーブンソン、西村孝次訳
角川文庫


幸福な王子−ワイルド童話全集
西村孝次訳
新潮文庫


春陽文庫の作家たち
(春陽文庫解説目録)
1969年7月現在


完訳エリア随筆(上下)
ラム、平田禿木訳
新潮文庫
Powered by さくらのブログ