2006年08月25日

No.19

今回、前半は、署名本の小特集です。
署名本といっても日本の小説家ではなく、翻訳家、主にフランス文学者ですけれど。
田辺貞之助、杉捷夫、川口篤、市原豊太、平岡昇などの諸氏。
英文学からは、あいかわらず人気の高い村岡花子氏が入荷しました。

創元文庫「商船テナシチー・巡礼」は、森茉莉氏の夫である山田珠樹氏の訳ですが、
文庫化された時点で、すでに故人なので、
子息でやはりフランス文学者の山田爵(正しくはこの漢字ではありませんが)氏が改訳を担当、
署名も当然爵氏によるものです。

ユゴー「ノートルダム・ド・パリ」は岩波文庫、潮文庫ともに辻昶・松下和則氏のコンビによる翻訳です。
潮文庫版は「全面的な改訳」とのことなので、両方が手元にあるこの機会に岩波文庫版と対照してみました。
まったく別訳と考えて差し支えないようです。
現在入手可能な「ヴィクトル・ユゴー文学館」版は、潮文庫版と同訳なのでしょう。
確かめてはいませんが。

ゾラ「ごった煮」は珍しい本ですが、惜しいことに扉ページが破り取られています。
上記の一連の署名本と一括仕入れですので、おそらく田辺貞之助氏の署名があったのでしょう。
献呈署名の部分を破ってしまうのは、よくあることですから。

ゴンチャロフ「断崖(全5)」が数年ぶりに入荷しました。
状態は、前回よりも、まあまあ良いか−と思っています。
今年は「平凡物語」も入荷し、ゴンチャロフの当たり年でした!

「断崖といい、平凡物語といい、珍しい珍しいと言いながら、結構たびたび入荷するじゃないか」と思われるかもしれませんが、
月曜から金曜まで日本全国から古書が集まってくる神田の市場に通いつめている当店だから、これだけの確率で巡り会えるのですゾ。
本日の入荷品から

モーパン嬢(上下)
ゴーティエ、田辺貞之助訳
新潮文庫


オーベルマン(上下)
セナンクール、市原豊太訳
岩波文庫


商船テナシチー・巡礼
ヴィルドラック、山田珠樹訳
創元文庫


ステロ
ヴィニー、平岡昇訳
岩波文庫


ノートルダム・ド・パリ(全3)
ユゴー、辻昶・松下和則訳
岩波文庫


ノートル=ダム・ド・パリ(上下)
ユゴー、辻昶・松下和則訳
潮文庫


シラー詩集
小栗孝則訳
改造文庫


新編シラー詩抄
小栗孝則訳
改造文庫


ごった煮(上下)
ゾラ、田辺貞之助訳
角川文庫


レールモントフ抒情詩集
稲田定雄訳
創元文庫


シュペルヴィエル詩集
堀口大學訳
新潮文庫


詩集天上の炎
ヴェルハアラン、高村光太郎訳
新潮文庫


グウルモン詩集
堀口大學訳
新潮文庫


フランス詩集
堀口大學訳
近代文庫


フランス解放詩集
野間宏・小内原文雄訳
河出文庫


オルフォイスに捧げるソネット
リルケ、長谷川四郎訳
河出文庫


フランス語とフランス文化
リヴァロール、田島譲治訳
世界文庫


オブロモフ主義とは何か
今日といふ日はいつ来るか
ドブロリューボフ、金子幸彦・重石正己訳
世界文庫


革命の女たち
ミシュレ、三宅徳嘉・山上正太郎訳
市民文庫


悪魔の美しさ
ルネ・クレール、岡田真吉訳
市民文庫


ロシア文学の理想と現実(上下)
クロポトキン、伊藤整・瀬沼茂樹訳
創元文庫


画商の想出(上下)
ヴォラール、小山敬三訳
創元文庫


飢え
ハムスン、宮原晃一郎訳
創元文庫


戦慄
アルツィバーシェフ、昇曙夢訳
創元文庫


断崖(全5)
ゴンチャロフ、井上満訳
岩波文庫

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